はじめまして。。
maspyです。
大山口先生には
１０年以上もお世話になっております。
死にかけていましたが、
救急車ではこばれた天満宮前の
相馬病院でたまたま
大山口先生に遭遇して
それから急速に生き返って
しまいました。
あっと驚きです。。
それではまた。。。
　
さて、わたくしが三途の川から
快復してきた日記についての
お話をはじめることにしましょう。
　
まずは、三途の川の話です。
こういふものが本当にある・・
というお話は、ほとんどのかたが
まともに信じないことのひとつ
なのです。
　
ただ・・・死の直前というのは
比較的冷静なものでして、
死にかけている自分を真上から
見つめているという感じですね。。
　
それは
なにやら自分の外部の環境が
全部体内に入り込んできて
自己と他者との区別がつかなく
なるような、あまったるい
溶けて流れていくような
時間の中の時間といふような
ものなのです。
　
とてもではないが抵抗する
わずかのすべすらもない
圧倒的な自然の制覇なのです。
　
さて少しどうしてわたくしが
重篤な状態に陥ったのか
少し書いてみたいと思います。
実は、現在すっかり快復して
しまったことは、もう述べましたが
一応普通に暮らしておりますので
プライベートなこともあり
病名は伏せさせていただきたい
と思います。
　
ただ、私の場合、小さいことから
アトピーに悩まされておりまして
ガキのころ、まだ、デルモベート
か何かが出たすぐの時期だと思い
ますが、１０グラムのおおきい
チューブのやつを、一回の治療
で使い切っていた時期がありました。
　
もう３０年以上前のことに
なりますが、そのころで
一日の治療費が５０００円ほど
かかっておりました。
わたくしの貧しい家庭がどのように
その費用を工面していたのか
いまもって不思議なのですが、
手足の関節の裏側を包帯で
くるぐる巻きにしてたたのです。
おかげで現在もステロイドの
後遺症で火傷のあとのようになって
おります。
それ以来、医者とステロイドを恐れて
いましたので、アトピーも驚くべき
状態になるまで、医者を遠ざけていた
わけです。これが１０年ちょっと前まで
の話です。
　
そのころ大学を追い出されて
ある事業を営んでおりましたが
実際のところ仕事ができるような
状況ではなかったのです。
全身に２００箇所以上、貨幣状の
穴があいてしまいまして、そこから
浸出液が常時出ているという恐ろしい
ことになっていたのでした。
シーツが一晩で血だらけになっていましたので
毎日、洗濯をしておりました。
ちょうど、池の鯉のなかで、みんなにつつかれて
傷だらけになっている、あの状態ですね。。
　
91年の真夏だったと思いますが、どうしても
しんどいので近所の町医者に駆け込んだところ
即座に大学病院おくりになったのです。
たしか京都Ｆ立大学病院とかいうところだった
でしょうか。正確なところは忘れてしまい
ましたが、
そこへまいりますと、担当の助教授が
研修医を１０人ほど呼んでこられまして
「これはすごい！いままでに見たことが
ない・・・これは絶対直らんよ・・・
ドライアイスでも使おうか・・」
とかいふような話になったわけです。
そのとき、わたくしもかんねんしたのでした。
きっと、ステロイド漬けになるな。
あと５年ほどすると廃人だな・・・
　
たしかにステロイドの効能はすばらしく
一月ほどの入院で、傷口はほとんど
表向きふさがった状態になったのです。
　
しかし、その後予測したおそろしい
事態が起こってきたのです。。
　
大山口先生のアレルギー循環論でも
指摘されておりますが、
アトピー以外の方向へ、アレルギーが
鉄砲水のように噴出してきたのです。
　
救急車を呼ぶために、電話口まで３時間も
かかって、逆探知で救急車がやってきたのです。
ものすごいスピードで搬送されていった
という記憶しかありませんでしたが
なんか銀河鉄道にでものったような
それも、切絵の世界のような宇宙ですね。
そういふ時間のトンネルのなかを
飛ぶように運ばれていったのです。
　
もちろんＦ立大学病院を指定しましたが
受入拒否・・・この時点でもう
ダメだなこれは・・・と我ながら
思ったのです。。
　
そして運び込まれたのが
北野天満宮前の相馬病院だったのです。
　
搬送時点で、ほとんど
自分を自分として維持できない
状況になっておりましたが、
どうも下腹部が強烈に熱いので
若いちょっと乱暴な当直医に
申し上げたところ、
「失禁しとるんちゃうか！」
と吐き捨てるように言われた
わけです。
このとき、
わ〜〜〜・・という感じて
強烈に自分の中に自分を取り戻した
といふんでしょうか・・
不思議なんですけど
時空に裂け目ができて
どどど・・・と現実に引き戻されたのです。
　
カッとなった勢いで
生き返ってしまったわけですね。
まことに奇怪な話です。。
　
あの若い乱暴な医者はどうしてるんだろうな
と、今でも時たま思います。
　
応急措置を受けて次の日
ほとんど立ち上がれない状態でしたが
大山口先生の診断をたまたま
受けることになったのです。
　
実はこの日に、
わたくしは第二の命を得ることに
なったのです。
　
さて、昔むかしのその昔
あれは菅原の道真の宮の前
相馬病院で、あの奇っ怪な仙人風の
おかしなおかしなお医者様に遭遇したのでした。
　
ここまで、前回いきましたね。
ちょっと忘れっぽいもので
ごめんなさいね。
復習させていただきました。
　
そのときですね。
なにやら、その仙人のような
お医者様が、
なにやら、満身創痍のわたしを見て
　
なにか、ちらっと、笑ったような
どうもそういう記憶がしてならない
のです。
その笑みといふのが、どこからきたのか
一千光年のかなたからチラリと見えた
だけの、なにかのガラスの欠けらのような
ものであったのかもしれません。。
　
たしかに私には笑ったように見えたのです。
　
大体において死にかけたときというのは
自分で自分を制御できない「なさけない」
状態と考えてよいと思います。
　
もちろん、わたくしも立ち上がれない状況
ですので、「プライドという字の”プ”の字まで」
剥ぎ取られたような状態ですね。
　
こういうときにお医者様に、チラッと笑われた
というのは、どうも変な感じなんですね。。
通常は「難儀やな〜〜＊」といふ感じで
とりあえずは、同情しているように見せて
後で、あらゆる希望を断ち切るお言葉・・
「一生直りません！」という大審問官的な
ご託宣で、診察の幕が下りるという
シナリオになっているわけです。
　
このシナリオというのは
おおよそ、わたくしが、それまで
診ていただいた、あらゆるお医者様
に共通する「絶対法則」であったわけ
ですから・・・
くりかえし、絶望の下に絶望を積み上げていく
シジフォス的治療行為へのある種の「諦観」
のような姿勢を要求されているのだと
静かに認識しておりました。
　
こういうことが繰り返されると
本当に針の穴のような希望の光も
なくなるというものです。
　
ところが、です。
この仙人ようなお医者様は
な、、なんと
いままで、聞いたことのないような・・
医者としても、口走っては絶対に
いけないと思われる、ある「禁句」のような
恐ろしい言葉を・・・
その何か鳥仙人の口ばしのような
（鳥仙人というのは天狗のことですかね・・）
なにかその、けっして人前ではしゃべっては
いけないような、軽石仙人の会話に突如はまり込んで
しまったようなというんでしょうか。。
　
お喋りになられたのです。
　
鳥仙人がそのとき何を申されたのか・・
　
何か申されたというよりもですね。。
なにか、叫ばれたというのか。
鳥仙人ですから、その何か
銀色の干からびた口ばしから
なにか、固形化した言語の塊のような
　
言語というよりも、ある時間の固着した
プログラム・コードが投げつけられ
　
あきらめと無念さの染み付いた
診察室の無機的な
ひび割れたかがみのような床の上に
　
カランコロンとコロガり落ちた
そんなように
私には聞こえた・・・
かすかにそのように記憶しているのです。